凍てついた明日

見て参りました。

いやもう、面白すぎるだろ。兄貴の使い方とか天才すぐる。何か色々深読みできてしまう。
あの土壇場の展開で、ちゃんとレイモンドとメアリーの話も描ききったあたりとか、いやもうそれ以前に、一人一人の人生観だとか、あのダラスの申し子たちが、ダラスから飛び立ち、ダラスに縛られながら、そんな彼らだからこそ最後に見つけられた何かが、鈍く悲しく輝く感じとか、すごすぐる!!

ダラスの街という親から自立するために、子供たちだけで飛び出して、自由の中を飛び回って、最後には、どこにいても、たとえそれが逃れたかった親の手元でも、自由でいられる心境にたどり着く、ただし、その幼い無邪気に返るために支払った代償は、他人の命を山ほど、そして自分たちの命も。
っつー、ある意味、典型的な自立物語の悲劇なのかもしれない。
ただ、魂の親がいわゆる人間の両親ではなくて、ダラスという街だった。
不況の時代を、子供時代に持たない人間の両親達は、とても善良で、だからクライド達の魂の親ではない。
反抗期も、人間の親ではなく、ダラスという街に向けられた。何かそんな感じの話なんだと思う。

何か ダラスの街 = クライドが思い描くお兄ちゃん = 保安官 = ロイ = ボニーが思い描くパパ とか思いついた。

あれはみんな、ダラスなのかもしれない。
クライドが、どこか警官達に追いかけてもらいたがっている感じがするのは、そういうことなのかもしれない。

でも同じ構図が、別の人間達の視点では変わって、ジェレミーやテッドから見た場合は
ダラスの街 = ボニー&クライド だったのかもしれない。

いやもう、なんて言うか色々すてきすぐる。
一個一個の台詞の切れが、ハリーとはまた違った形で、いちいち輝いてるよな。

この辺本当に見習いたい。

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